吉田

第四章 やはり京都

第百二十五話「我慢」

 俺が頑張れば頑張るほど、店にお客様が来て、店が儲かるから、内藤店長が調子に乗って、吉田が調子に乗って、俺がイジめられる。つまり、俺が頑張れば頑張るほど、俺がイジめられる。なんだろう、この悲しい現実は。「おーい、田附くん。」「はい、店長。」...
第四章 やはり京都

第百二十四話「兆し」

 自分を押し殺してプリプリで働き、お客様の率直な意見を聞きにブクープへ行くという流れが、俺の日常になってきた。作戦開始から一週間が経ち、「面白そうだから、俺も行ってみよう。」というお客様が増えて、次々とプリプリの改善すべきポイントが明らかに...
第四章 やはり京都

第百二十三話「始動」

 俺がどれだけヤル気になったところで、出来ることは限られている。風俗店における店長というのは絶対的な存在で、それに抗うことは許されない。店長は雲の上の存在、俺は地面にひれ伏す平社員だ。だから、俺は、ただ、一生懸命に仕事をこなすしかない。「ナ...
第四章 やはり京都

第百二十話「グループ」

 ファッションヘルスの新人の仕事は、トイレ掃除に始まり、精子まみれのタオルの入った袋の運び出し、そして、女の子たちのパシリ。とはいえ、早番で出勤している女の子は、たったの三人しかおらず、来客数もさほど多くないから、運ぶタオルも少ないし、パシ...
第四章 やはり京都

第百十九話「ウッチー」

 京都・祇園の切り通し、ほんの二百メートル足らずの小道には、石畳の通りに古くからの町家が立ち並び、これぞ京都という風情がある。昼間は観光客が途絶えることなく、舞妓さんが姿を見せれば小さな歓声が沸く。日が暮れて、町家の提灯に火が灯り始めると、...
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