ミカ

第四章 やはり京都

第百六十三話「源氏名」

 たまたま夏休みで京都観光に来ていたところをナンパして捕まえたノブエちゃんと、ヤスコちゃんの大学生ふたり組が、面接に来た。お揃いのブランド物のバッグを持ち、艶々としたブラウンのロングヘヤーも同じで、どことなく雰囲気も似ているから、最初は姉妹...
第四章 やはり京都

第百六十話「ストラップ」

 京都の人間なら誰でも知っている割烹料理屋のカウンター席を予約しておいた。白いシャツに、流行りのローライズのパンツを合わせたミカは、いつもより大人びて見える。ミカなら、どんな店に連れて行っても恥ずかしくない。「今日も、綺麗やな。」「ありがと...
第四章 やはり京都

第百五十九話「誕生日」

 サエコが、サクラコと共に自宅へと戻ってきた。サエコの両親に預かってもらっていたカオルコも帰ってきて、田附家の家族四人の新しい生活が始まった。カオルコには、まだ長女になったという自覚がないから、これまでと同じようにお母さんに構って欲しそうに...
第四章 やはり京都

第百五十八話「ダブルヘッダー」

 ミカちゃんと俺は、エッチに関する考え方だけではなく、その他のモノの見方だとか考え方も、かなり似ている。ブランド品のようなもので自分を着飾るよりも、贅沢な食事や、美味しいワイン、そして、お互いを知るための会話など、そのシチュエーションを存分...
第四章 やはり京都

第百五十七話「ミカ」

 水色のキャミソールに、白の短パン姿で、すらりと伸びた足がめっちゃ綺麗だ。もう口に出して伝えたけど、ほんとうに綺麗やわ、ミカちゃん。なんて言うか、「クールビューティ」という言葉が、一番しっくりくるように思う。「なんで俺に電話くれたん?」「昨...
第四章 やはり京都

第百五十六話「祝い」

 翌朝、いつもより早めに家を出て、病院に立ち寄った。サクラコは、新生児室で寝ているため、ガラス越しに眺めるだけで、話しかけたり抱きかかえたりは出来なかった。サエコの方も、昨日は元気そうにしていたけど、やはり大仕事を終えて疲れがたまっていたの...
第四章 やはり京都

第百五十五話「幸福」

 いきなり「服部」と名乗られて、「誰やねん!」と思ったけど、こないだ世界地図のモニュメントの前でナンパしたミカちゃんだった。声の感じで何とか分かったけど、名字は教えてもらってなかったから、危うく気分を悪くさせるところだった。「すみません。こ...
第四章 やはり京都

第百五十四話「二回目」

 ミカちゃんからスグに電話が来るかもしれないと、ケータイを握りしめたまま、ウキウキしながら自宅に帰った。もちろん、電話はかかって来なかったけど、あんな綺麗な子と出会えて、ほんま良かった。「なんか今日、ご機嫌やねぇ。」「え、そうかな。」「ええ...
第四章 やはり京都

第百五十三話「俺のやり方」

 三日後、頭にネットを被った状態だけど、吉田が店に出勤してきた。見た目が痛々しいから、まだ客の前には出られないけど、裏方として動く分には問題がないからと言っている。接客はアルバイトに任せて、タオルの回収や、女の子の使いパシリをやるらしい。 ...
第四章 やはり京都

第百十三話「ほんまでんがな。」

 カオルコが満五歳の誕生日を迎え、すくすくと成長している。元気だけが取り柄のサエコは、さらに元気さを増していて、母親であることに喜びを感じ、日々の生活を送っているようだ。我が子の子育てに悲壮感を出されても困るから、サエコのように楽しそうに頑...
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