ミカ

第四章 やはり京都

第百九十四話「噂の」

 いよいよ明日から松山出張だ。高校時代に遊びに行ったことがあるピンサロなどは、もう無くなってしまっているだろうけど、久しぶりに故郷に帰るようで気分が弾む。しかも、今回は、俺が担当することになる店の視察だから、札幌の時とは気合いの入れようが違...
第四章 やはり京都

第百九十二話「出張予定」

 店長候補として入店してから一カ月が経った和臣は、女の子たちからの信頼を勝ち取り、二人のマネージャーを従えて、俺の期待以上のスピードで成長している。プリプリが自分の手から離れてしまうような気がして少し寂しくもあるけど、俺自身が好きなように動...
第四章 やはり京都

第百九十一話「エロカナイ」

 和臣がプリプリに来てから、一週間が経った。うちの店に属している女の子たち全員と、個別に面談がしたいと言っているのを聞いて、ちょっと張り切りすぎじゃないかと思ったけど、現場を任せている吉田や前田も協力的なので、俺は特に関わらずに放っておいた...
第四章 やはり京都

第百八十九話「まるで」

 おそらく二時間ぐらいだろうと思って、男のマンションから五十メートルくらいのファミレスに入って時間を潰しているんだけど、既に三時間が過ぎようとしているのに、全く連絡が来ない。もしかして、俺って、忘れられてるんとちゃうの。大丈夫かな。「お客様...
第四章 やはり京都

第百八十八話「二人」

 ここ最近、タケちゃんの店で夜を明かして、空が白み始めてから帰宅することが多い。祇園のクラブを何軒かハシゴして、最終的にブクープに辿り着いて、酔っぱらって記憶を失くすまで飲むような感じだ。「今朝、何時に帰って来たん?」「何時やろ?覚えて無い...
第四章 やはり京都

第百八十七話「時代遅れ」

 きっとアッシー君という口実で俺を呼び出して、そのうち「冗談だよ。」って言って、大阪で美味しいものを一緒に食べて、もしかしたら初詣にも行って、それからラブホテルに向かうっていう流れになるんだろうと思っていたけど、全く予想した流れとは別の方向...
第四章 やはり京都

第百八十六話「分かりました」

 ずっと雲の上の存在だと思っていた会長と、こうして二人だけになることなんて、たぶん初めてだ。いつもは威圧感を周りに撒き散らしているような会長だけど、今日は妙な安心感のようなものを感じる。そういえば佐伯さんが昔、「あの人には全部が見えてる。」...
第四章 やはり京都

第百八十五話「出資」

 日を追うごとに寒さが増してきて、そろそろ年末モードに気持ちを切り替えなければならないと思いつつも、ひとつの悩みが頭のなかを巡っていて、なんだか気分が乗らない。ミカとの連絡が途絶えていることも悩みと言えば悩みだけど、もっと大きな悩みに頭を抱...
第四章 やはり京都

第百八十四話「降格」

 ついさっきまでの楽しい時間が、まるで夢だったように感じられる。ひとりでタクシーに乗って自宅に向かいながら、ミカにメッセージを送ったり、電話を掛けたりしてみるけど、全く反応がない。飯だけ食って、エッチもせずに別れるなんて初めてのことだ。もう...
第四章 やはり京都

第百八十三話「お土産」

 すすきの視察のあいだ、かなり頻繁にミカとメッセージのやりとりをした。いきなりの出張で気分を害していたけど、どうにか機嫌が直りつつあり、俺が京都に戻ったら真っすぐにミカに会いに行くことを条件に、許してもらえることになった。俺も早くミカに会い...
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