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第三章 さらに京都

第百一話「期待」

 いきなり再婚という流れになって、そのままの勢いに乗って、すぐにハワイのマウイ島に式場を予約して、二人だけの結婚式を挙げた。どうしても海外が良いというサエコの希望を叶えるには、とにかく時間が無かった。お腹の中の子供に負担がかからないギリギリ...
第三章 さらに京都

第百話「最後」

 ミナミの男に思いっきり殴られて顔面が二倍くらいに腫れている山下さんを表の接客係りにするわけにもいかないので、一週間ほどは俺が受付に立った。とはいえ、アルバイトも増員して、オープニングスタッフの松木君と長谷川君が先頭に立って頑張ってくれてる...
第三章 さらに京都

第九十九話「大阪組」

 山下店長の新体制の下、店の雰囲気はとても良い。通常営業となった初めての週末も、風俗雑誌を片手に来店するお客様が多く、女の子のなかには早番だけで十名を相手にした子もいた。待合室でアルバイトの松木君が、スムーズに接客しているのを見て、安心した...
第三章 さらに京都

第九十八話「昇格」

 オープン記念イベントの興奮が未だに残る四日目、朝から夕方までが三十分五千円、夕方以降は二十時までが六千円、それ以降からラストまでが七千円という通常営業に切り替えたが、それでも、平日としては満足な数のお客様に来ていただいている。二十二時を過...
第三章 さらに京都

第九十七話「三回目」

 オープン三日目は、日曜日ということもあって、前々日、前日の比じゃないくらいのお客様が詰めかけてきた。俺を含め男性スタッフはもちろん、女の子たちも気合十分で、接客する。こういう店全体が一丸となって頑張ろうっていう雰囲気になってるのが好き。本...
第三章 さらに京都

第九十六話「お客様」

 ピンクデザイア営業二日目は、土曜日。オープン前から店の前に数人が並び、昼過ぎから十五分待ちくらいの混み状況になり、女の子たちはフル回転。昨晩、山下さんと熱く語っていたアルバイトの長谷川君が朝から来て働いている。早く仕事を覚えたいんだとか。...
第三章 さらに京都

第九十五話「エース」

 海綿の使い方を説明したら、ミヨちゃんが「ほんまにプロは凄いわ。」と感心しきりだ。風俗関係者の常識は、世間の非常識だ。生理の血が流れ出すのを止めるために、資生堂の商品が活躍しているなんて、知っている人の方が少ないやろな。ピンサロに遊びに来て...
第三章 さらに京都

第九十四話「海綿」

 店の慌ただしさを見て、遅番で出勤してきた女の子たちが驚いている。昨日まで、静かだったこの建物に、一気に息が吹き込まれた。夕方が近づくにつれ、来客数は増え続けている。店外に待たせるわけにもいかないので、建物のなかには入ってもらうけど、待合室...
第三章 さらに京都

第九十三話「ピンクデザイア」

 珍しく気合の入った表情を浮かべて、「いよいよやな。」と何度も繰り返し言う山下さんの姿を見て、俺まで緊張してきた。店の場所を確認する電話が、朝から五回くらいかかって来たから、今日の客はゼロではなさそうだ。ピンサロを開業しようって決めてから三...
第三章 さらに京都

第九十二話「公安」

 山崎先生が、公安のひとを連れて来た。見るからにボスの風格を漂わせた五十過ぎくらいのオッサンと、その部下が二人。先生は、ボスと顔なじみのようで、図面と照らし合わせながら、テーブルの高さや、照明の数と明るさ、通路の幅などを計測している脇に立っ...
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