佐伯

第五章 雄琴

第二百三十一話「佐伯派」

ピチピチプレミアムの集客の秘訣をひと言で説明すると、インターネットのフル活用だ。ホームページや会員サイトで女の子の出勤情報などを積極的に公開するだけでなく、「写メ日記」というコーナーを設けて女の子のリアルな素顔を配信しているのも受けている。...
第四章 やはり京都

第百九十八話「フォーナイト」

 雄琴の街をひと通り見て回ってから、事前に予約してあった湯元屋という温泉旅館にチェックインした。まずはフォーナイトを見てみたいから、さっき電話して、午後イチで迎えのクルマに来てもらうように手配した。「田附、そのジーパン、履き替えろよ。」「え...
第四章 やはり京都

第百四十話「インターネット」

 佐伯さんから「お前の好きにしたら、ええねん。」と言ってもらえて、力が漲ってきた。実際のところ、ウッチーの後釜でプリプリの店長になって、好きなように店を作り変えてきたんだけど、次々と辞めていった社員のことなどを考えると、少し弱気になっていた...
第四章 やはり京都

第百三十九話「自立」

 俺の周りの人びとの人生模様に触れて、他人事だと冷めた目で眺めていればいいものを、少し寂しい気持ちになっている。タケちゃんなら鼻で笑って「さぁ、朝まで飲もう。」と言ってくれるかもしれない。サエコなら真面目な顔で「そうならんように自分が頑張れ...
第四章 やはり京都

第百三十六話「人生」

 奥田さんから俺あてに電話がかかってきたのは、それから一カ月くらい経った頃だった。前田の件とは関係なく、昔話でもしながら飲もうというのが誘い文句なんだけど、なんだか怖い。闇金みたいな怖い職業のひとと飲むのなんて初めての経験だ。断ろうかとも思...
第四章 やはり京都

第百三十五話「弟子」

 顔見知りであるという安心感で、平静を装うだけの余裕はあるけど、やっぱり奥田さんは迫力があって、怖い。自分の持っている知識だけでは、闇金融のプロを相手に、勝てないことも分かっている。でも俺は、前田のことがかわいい。この店の店長として、前田の...
第四章 やはり京都

第百三十四話「対峙」

 俺を呼びに来た北尾は、もう足がすくんでしまって動けない様子なので、俺が対応するしかないと、仕方なくフロントに行ってみると、確かにド派手な服装をしたイカつい顔のヤクザ風の男が立っている。そして、その男と対峙して、前田が立っている。「ずっと待...
第四章 やはり京都

第百二十一話「先輩」

 就業時間が過ぎて、プリプリを出た俺は、ピチピチデラックスに石川店長を訪ねた。これが初対面だ。栗橋に用件を伝えて、事前に連絡してもらおうかとも思ったけど、下手にコトを荒立てたくないから、いきなり訪ねた。それでも、石川店長は、俺のことを知って...
第四章 やはり京都

第百二十話「グループ」

 ファッションヘルスの新人の仕事は、トイレ掃除に始まり、精子まみれのタオルの入った袋の運び出し、そして、女の子たちのパシリ。とはいえ、早番で出勤している女の子は、たったの三人しかおらず、来客数もさほど多くないから、運ぶタオルも少ないし、パシ...
第四章 やはり京都

第百十四話「汚れ」

 京都の老舗映画館「八千代館」には、定期的に通っている。新京極と裏寺町通を繋ぐ細い小道にある、知る人ぞ知るこの映画館は、いわゆるハッテン場と呼ばれる場所になっている。男性との出会いを求める男性が集まる夜の社交場と言えば、分かってもらえるだろ...
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