序章 上京

序章 上京

第五話「マイ」

 服を脱ぎながら俺は「今、受験のために東京に来てて、ちょっと息抜きで遊びに来た。明日も早稲田の社会科学部の試験があるから。」と、聞かれてもないのに、自分が今置かれている状況を説明した。「しっかり疲れをとって、明日のテストも頑張ってね」と元気...
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第四話「出会い」

 ソファー席に俺ひとりになってしまった。ふと、東京という初めての土地に来て、ひとりになっている自分に寂しさを感じる。大学入試のために東京に出てきて、明日も朝から試験だというのに、俺はいったい何をやっているんだろう。本当に今、俺はここに居て良...
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第三話「ワンダラー」

 少し小走りで次の曲がり角まで向かい、左側の通りを覗き込んだ。思っていたよりも細い路地だけど、この通りで間違いなさそうだ。道幅2メートルくらいの薄暗い路地には海鮮料理屋が立ち並んでいて、エビや魚を焼いている煙がモクモクと充満しているその先に...
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第二話「老け顔」

 ニキビ面でオッサンみたいな老け顔の自分が、好きじゃない。 俺の顔は母親に似ていると親戚からは言われるが、母親に似ていてオッサン顔というのが一体どういうことなのか、俺には理解できない。ラグビー部の主将であることを前面に押し出して、なんとか付...
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第一話「大学受験」

「ああ、オヤジかぁ。ヒロキや、ヒロキ。今日の試験も難しかったけど、やれるだけのことはやったわ。明日も朝から社会科学部の試験やし、勉強せなアカンから、もうデンワ切るで。」  大学受験のために上京して滞在しているホテルのフロントで、公衆電話の受...
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