この男、猥褻につき

夜の連続ブログ小説(ほぼ完全ノンフィクション)

第百九十一話「エロカナイ」

time 2017/02/17

第百九十一話「エロカナイ」

 和臣がプリプリに来てから、一週間が経った。うちの店に属している女の子たち全員と、個別に面談がしたいと言っているのを聞いて、ちょっと張り切りすぎじゃないかと思ったけど、現場を任せている吉田や前田も協力的なので、俺は特に関わらずに放っておいた。この後、和臣と二人で店長候補会議の予定になっているので、どんな風になったのか報告が楽しみだ。

「田附さん、失礼しまっす。」
「おう、お疲れ。」
「女の子たち全員と面談しましった。」
「全員と?すごいな。」
「みんな、めっちゃええ子でっすねぇ。」

 どうでも良いけど、なんでコイツは話をするときに、なんか語尾の方に、小さい“つ”が入るねん。「失礼しまっす。」に関しては、まだ気持ちが分からなくもないけど、「でっすねぇ。」って、ちょっと無理してる感じがするねんけど、気のせいかな。まぁ、あんまり細かなことは気にしても仕方がないから、本題の話に集中しよ。

「で、どうやったん?」
「えーっと、でっすね。」
「うん。」
「女の子のシフトを、こんな感じにしまっした。」

 和臣がイジる前のシフトと、イジった後のシフトを見比べてみると、何人かの女の子の出勤日数が明らかに増えているのが分かる。あと、早番と遅番のバランスを考えたのだと思うけど、何人かの女の子たちの出勤時間帯が変わっている。

「これ、吉田と前田も、了承してんの?」
「もっちろんでっす。」

 そこにも、小さい“つ”が入るのかと、ちょっと口元が緩んだけど、本人は真面目な表情で話しているので、あからさまに笑うことも出来ない。そんなことより、和臣が言うには、女の子と話をした時間の「百倍くらい」の時間を、吉田と前田との意見交換に使ったらしい。だから、両マネージャーの考えも十分に反映したシフトになっているとのことだ。

「お前、なんか凄いな。」
「女の子に気持ち良く働いてもらいたいだけでっす。」
「ええこと言うやん。」
「前田さんが言ってましった。」
「あ、そうなんや。」
「あのひと、ちょっと天然でっすけど、店のこと大好きでっすよね。」

 それって絶対に前田のことを馬鹿にしてるやんって思ったけど、もうしばらく和臣の好きなようにやらせてみて問題なさそうだし、俺はこのあと重要な用事があるから早く店を出たい。まだ何か話そうとしている和臣に対して、「ま、この調子で頑張って。」と言って強引にミーティングを終わらせ、慌てて店を出た。

「うわ、すごい部屋。」
「そやろ。ちょっと奮発してん。」
「スイートルームって、初めて入ったよ。」
「たまには、ええやろ。」
「エッチの為だけに借りるなんて、贅沢!素敵!」

 俺にとっての重要な用事といえば、もちろんミカだ。アッシー君からの奇跡の復活で、以前と同じように食事してエッチする関係に戻った。この一週間、ほとんど毎日のように会っていて、さらに関係が深くなったような気さえする。

「失礼しますぅ。タズヤンさんですか?」
「えーっと・・・」
「拙者エロ侍です。」
「ああ、ハンドルネーム“拙者エロ侍”さん!」
「そうです!あと、うちの家内です。」
「え、本物の奥さんですか?」
「はい、“エロ家内”です。」

「こんばんは。タズ・・・」
「あ、“スワラバ”さんですね。どうぞ入ってください。」
「もしかして、タズヤンさんですか?」
「はい、そうです。いつも掲示板で、お世話になってます!」
「いえいえ、こちらこそ。」
「パートナーのマキコです。」
「マキちゃん、初めまして。タズヤンです。」

 大阪のタレントの卵にミカを奪い取られてから改めて思ったんだけど、ミカが他の男に抱かれているところを、実際に目の前で見てみたい。だから今回、インターネット上のスワップ愛好者掲示板で、初めて俺が主催のスワップ会を呼び掛けてみたところ、この拙者エロ侍さん夫妻と、スワラバさんカップルが参加表明してくれたというわけだ。

「じゃあ、今いる状態から、男が時計回りにひとつズレましょうか?」

 ミカ以外の面子は、俺も含めてスワップパーティの経験者だから、特に詳しい説明をしなくても、ごく自然な感じでプレイを始めた。たぶん、ミカだけは少し戸惑うかもしれないけど、そのうち慣れるだろう。と思っていたら、もうスワラバさんと思いっきり絡み合ってるやん。

 俺も、エロ家内と盛り上がらんなアカンわ。初心者のミカには負けてられへんで!


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