この男、猥褻につき

夜の連続ブログ小説(ほぼ完全ノンフィクション)

第八十五話「面接」

time 2016/02/17

第八十五話「面接」
 山崎先生との十数回目のミーティングを終えて、今日からいよいよ女の子の面接を始める。まだ店の方は内装工事中だから、面接場所は喫茶店だ。風俗専門の求人誌に三誌と、新聞の折り込み求人広告を出したら、ちらほら応募の連絡が来ている。
 
 一人目の女の子は、京都市内の美容室で働いているというトモコちゃん。将来は独立して美容室を開業したいと思って働き始めたけど、給料は安いし、店長から怒られる毎日が苦痛だし、風俗は経験がないけど、独立資金を貯めるために頑張りたいと話していたけど、仕事の内容について話をしたら、顔が青ざめていたから、たぶん無理そう。一応、やる気があるなら、もう一度、連絡するようにと言っておいた。
 
 二人目は、クミコちゃん。大阪の大学に通っている女子大生で、父親が急に失踪したために、母親がパートをして生計を立ててくれているけど、日に日に笑顔が消えていく母親の様子を見て、自分の生活費くらいは稼ぎたいと思って、アルバイトに申し込んだそうだ。この生活環境の問題もあるかもしれないけど、どんよりとした雰囲気が怖いから、この子は不採用。
 
 三人目は、ヨウコちゃん。俺も知っている木屋町のファッションヘルスで働いている女の子で、風俗で働くことにプライドを持っている様子で、男のひとを元気にするのが自分の使命だと熱く語ってくれた。こういう子がいてくれると、店が盛り上がるなぁとは思うけど、給料のことを話したら「ちょっと条件があわないですね。」と言って、帰って行った。ファッションヘルスとピンサロでは、給料面で差がありすぎて、話にならない。
 
 四人目は、モデルのようなスリムで長身のユウコちゃん。面接をしながら、スキャンダルの四番マリリンちゃんのことを思い出した。やはり十代の頃には、ちょっとしたモデルとして活動していたこともあるらしいけど、既に二十五歳になって、自分の生活費を稼ぐために、風俗で働いてみようと思ったとのこと。まだ開店までに一か月ほどあるから、気が変わらなければいいな。この子は、採用。
 
 五人目は、松山から出てきたというリエちゃん。どうして京都に来たのか、はっきりとした理由を教えてくれないけど、とにかく京都で仕事を探しているらしい。俺の高校時代の思い出の地である松山出身の女の子だから、言葉の訛りにも懐かしさがあって、勢いで採用と言いそうになったけど、吉江と同じくらいの巨漢の女の子で、さすがにちょっと無理。不採用。
 
 六人目は、マユミちゃん。木屋町のピンサロで先月末まで働いていたという子で、業務に関しても慣れているし、俺の知らないような京都のピンサロ事情も色々と教えてくれた。話も面白いし、太い客を何人か持っていると話しているし、採用しようかとも思ったけど、手首にリストカットの痕が何本も入っていて、そのなかには新しそうなのも何本かあるのが目に入って、不採用。
 
 七人目は、カオリちゃん。いや、カオリさん。四十七歳のおばさん。どうやらスーパーのパートの求人と間違えて来たらしい。もちろん、不採用。
 
 八人目は、ケイちゃん。京都にある有名私立大学の二回生。風俗は未経験だけど、どうしてもお金が欲しいから働きたいとのこと。少し突っ込んで話を聞いてみると、高校時代から付き合っていた彼氏がアメリカ留学することになり、自分も一緒に行きたいから、留学費用を稼ぐために働こうと思ったらしい。既に他のファッションヘルスの面接にも行ったけど、あまり風俗にどっぷりと浸かりたくないから、ピンサロで働きたいとのこと。この子は悪くない。採用。
 
 とりあえず、今日の面接は、以上。
 
 正直なことを言うと、ピチピチホームの店長だった俺としては、今日面接した全員が物足りなくて不採用なんだけど、贅沢は言ってられない。開店のときには、最低でも三十人は確保したいから、少しハードルを低くするのも仕方がない。さぁ、明日も面接を頑張ろ。

 

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※この物語は、主人公の回想に基づき、だいたい8割くらい真実のフィクションであり、実在の人物とは一切関係ありません!とは言い切れません。

※夜の連続ブログ小説ということで、毎週月曜日から金曜日の夜8時(日本時間)に、最新話をアップいたします。毎晩読んでいただくのもよし、ある程度まとめて読んでいただくもよし、ご自由にお楽しみください。
 


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